【コラム】金融機関の特長・保証協会について・4種類の借入方法
金融機関における融資には、それぞれの特徴があり、スタンスが大きく変わってきます。 「どのような企業への融資に力をいれているのか?」これらの特徴を把握しておくと、交渉がより有利になりますのでご紹介します。
金融機関における融資
①メガバンク・上位地方銀行
【書類】
・高い精度が要求される
・各銀行員の書類検証能力が高い
【交渉のポイント】
・資料を完璧にして理路整然とした説明が必要
・カードが積立に付き合っても評価につながりにくい
②その他地方銀行・信金・信組
【書類】 各書類の提出で格段に評価が上がりやすい
【交渉のポイント】
・支店担当者との関係が重要
・支店長と直接話す機会を多く持つと評価も上がる
③政府系金融機関
【書類】
・書類を最も重視する
・将来の計画を重視する
【交渉のポイント】
経営計画書を用いて将来の企業が良くなる姿を中心にアピール
④信用保証協会
【書類】
・企業のカタログ、現場の写真、商品の写真などを添付
信用保証協会について
信用保証協会は昭和28年に設立された公的機関です。
現在、各都道府県に1法人、さらには横浜、川崎、名古屋、岐阜、大阪の各都市に1法人ずつ、全国で52法人があります。中小零細企業にとって銀行からの融資を受ける際に、殆どのケースで信用保証協会と何らかのつながりを持つことになります。信用保証協会は銀行と借り手をつなぐ大きな役割を果たしています。
中小零細企業が資金調達をするためには銀行に対して『信用』がなければなりません。一方、銀行も中小零細企業に対して融資をする際に、よほどのことがない限り『保険』がないと融資を出す事は難しくなります。その双方をつなぐために信用保証協会は、中小零細企業の足りない信用度を高める役割として通常、その融資残高に対して80%を保証するのです。
銀行にとっては、万が一融資したお金が返ってこないとなると80%は保証協会が代位弁済(肩代わり)してくれるわけですから、中小零細企業に対しても融資がしやすくなります。ただし、あくまでも銀行に対しての保証ですので、中小零細企業からすれば債務がなくなるわけではありませんので、ご注意下さい。
いずれにしても中小零細企業は保証料(融資額の0.45%~0.9% ※CRD格付によって変わります)を保証協会に支払う事により、信用保証協会という後ろ盾を得る事になり、融資を受けやすくなるというメリットがあります。
昨今では、景気対応緊急保証制度等の100%保証する別枠の保証制度もありますます中小零細企業にとっても切っても切り離せない存在でしょう。
保証限度額 無担保 8,000万円 有担保 2億円
※無条件で満額保証してくれるわけではありません。会社規模等によって保証額が変動します。
■4種類の借入方法
融資方法には4種類あり、それぞれに良い点と悪い点があります。
上手に使い分けることが、銀行と上手く付き合う"コツ"です。
証書貸付
「金銭消費貸借契約書」という契約書を銀行に差し出して受ける融資で、主に長期の返済期間での借入で使われます。
手形貸付
借入用の手形を銀行に差し入れ融資を受ける方法で、主に短期の返済期間での借入で使われます。
手形割引
売上代金を手形で回収した場合、その手形を銀行が買い取ることによって資金が出される融資方法です。
当座貸越
融資の極度額を設定し、その極度額までは自由に融資を受けたり返済したりできるという融資方法です。
【交渉のポイント】
・実績に加え、融資後の改善姿勢を示す
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