【コラム】セーフティネット5号保証について
今回はセーフティネット5号保証についてご案内いたします。
セーフティネット5号保証とは、業況の悪化している業種に属する中小企業者を支援するための措置で、金融機関が保証協会を通して企業に融資を行い融資先の企業が倒産した場合でも、企業の代わりに保証協会が全額金融機関に代位弁済するという制度です。
つまり、この制度を利用すると金融機関は企業に融資がしやすく、企業からすると資金調達がしやすくなるというメリットがありました。
リーマンショック後は景気が冷え込み中小企業を取り巻く環境が悪化したため、約1200種類のほとんどの業種がこの制度を利用できていました。
しかし、アベノミクスの効果で最近は株価・為替も安定し有効求人倍率、設備投資高も上昇し、最近では景気が回復してきたという明るいニュースも報道されてきておりますが、景気が良くなるということは不況時にできた施策が打ち切られるタイミングでもあります。
セーフティネット5号保証の融資制度も不況時にこの制度を利用できる業種が拡大したものなので、今後この制度を利用できる業種が少なくなります。
3月4日の日本経済新聞にも掲載されておりましたが、セーフティネット5号保証を利用できる業種は現在196業種に縮小され、2003年~2008年のリーマンショック以前の70~185業種とほぼ同じ水準となっています。
当然、金融機関からすると貸しにくくなり、企業からすると資金調達しにくくなっていますが、アベノミクスの効果で劇的に業績がよくなったという中小企業は少ないのではないでしょうか。
このようなことから日本の景気は良くなりつつありますが、中小企業を取り巻く環境は厳しいことに変わりはありません。
セーフティネット5号保証が利用できなくても良い条件で金融機関から資金調達できるようにするには金融機関対策が必須です。
金融機関対策をするには、まず自社が金融機関からどう見られているかを把握し、自社の強み、弱みはどういうところなのかを分析することから始まります。
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