【コラム】金融情勢について
今日に至るまで、企業をとりまく金融情勢は目まぐるしく変化しております。
企業経営において追い風になるものもあれば、向かい風になるものもあります。
1990年にはバブルが崩壊し、不動産を担保にした貸付が回収不能となり、不良債権化しました。
1997年にはアジア通貨危機が起こり、国内銀行において融資の焦げ付きが多発し、さらに不良債権が積みあがってしまいました。
その影響で、アジア通貨危機が起きた4か月後には、ついに北海道拓殖銀行が破綻。
さらに、金融庁の「銀行の貸出審査が甘いのではないか?」という疑念から、1999年に企業にとって大きな分岐点となる融資マニュアルができました。それが金融検査マニュアルという制度です。
この制度ができてからは、銀行は企業へ融資をしたくても、基準を満たさない企業へは融資ができなくなってしまいました。つまり、貸したくても貸せなくなってしまったのです。
当然、金融検査マニュアルの影響で貸し渋り、貸し剥がしが激化し資金調達が今までに比べ格段に難しくなりました。
そこで、中小企業の経営があまりにも苦しくなってしまったことを憂慮した政府は、次の手を打ちました。
それが2008年に拡充されたセーフティネット保証、2009年の中小企業等金融円滑化法です。
この制度のおかげで、今までよりも資金調達がやりやすくなったり、銀行への返済に猶予ができたりと、企業にとっては非常にありがたいものでした。
しかしその期間はあっという間に終わろうとしています。
2013年には中小企業等金融円滑化法の廃止が検討されており、来年秋にはセーフティネット保証も廃止されるのではないかといわれています。
当然これらの制度がなくなれば以前と同様に資金調達が難しくなります。
つまり、今の内に銀行対策をしておかないと、大事な時に資金調達できなくなる可能性があります。
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