【コラム】節税対策
ここ数年のクライアントとの面談内容は「資金繰りの相談」「金融機関への条件変更」が多くを占めておりましたが、最近は「節税対策」についての相談が少しずつ増えてきました。
私どもの経営者セミナーのアンケートを拝見しても、2~3割の企業様が節税に興味を持たれています。
要因としては、リーマンショック・東日本大震災などの大規模な出来事により
売上の減少が続き、企業が事業存続をかけて経費の見直しなどに取り組んだ結果、ここ最近の決算では利益が出るようになったということが挙げられます。
そこで本日は「節税対策」の一つである「生命保険を活用した節税対策」について
考えたいと思います。
上記について一番よく聞かれるのが「生命保険」を活用した税金の繰延べです。
具体的には、役員・従業員を対象に生命保険を掛け、損金(保険の種類によって計上方法が異なります)として経費で落とすという方法です。
法人であればこのやり方は非常に有効なのですが、ひとつ大事なポイントがあります。
それは保険を解約するときの「イベントを準備する」ということです。
保険は税金を繰延べる手段として使われますが、経営者の方に伺うと保険を解約したときに会社に入ってくるお金を何に使うかが決まっておられない方が多くおられます。
例えば会社の利益が出ている時期に保険の満期を迎えるとします。この場合、保険会社から「雑収入」として会社にお金が入ることになり、法人税の対象となります。
このままでは10年、20年前に繰延べした税金を払うことになり、会社としてのメリットはなくなります。そこで重要なのが「イベントを準備する」ということです。
会社にお金を残す方法は大きく分けて2通りあります。
(1) 役員の退職時期と合わせ「役員退職金」として支払う。
(2) 不良債権の整理、土地・有価証券などの売却による評価損などの損切りをして税引前利益を下げる。
これ以外にも、来期に必要な消耗品を先に購入されるなどの工夫をされている企業様もいらっしゃいますが、会社にお金を残すことを考えると、上記の2つが有効かと思います。
このような課題をクライアントと話しておりますと、「自社ではいくらまで退職金を払えるのか?」「何から手を付ければいいのか?」などのご相談をいただきます。
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