【コラム】就業規則について
私どもは日々、会社の就業規則を見る機会がございます。
不思議なことに、自社の状況と合致し会社防衛もしっかりできている就業規則を作成している企業は、財務内容もいい企業が多いのです。
(ただし、財務内容がいいからといって、就業規則がしっかりしている企業が多いわけではありません。)
なぜ一見関係の無いような就業規則の整備が、会社の財務内容と結びつくのか、ということを考えてみたときに、大きく3つの理由が考えられます。
- 労使間トラブルによる無駄な出費がなく、助成金取得の可能性もあるため
- 会社の理念が従業員に浸透しており、従業員のモチベーションが高まるため
- やらなければならないことを後に回さない、という考えが財務内容にも反映されているため
(1)は、就業規則があることで、会社を守ることができる、無駄を省くことができる、助成金を取得できるという直接的な理由です。しっかりとした就業規則を作成し、リスクを回避している会社は、トラブルによる突然の大きな出費で財務状況が一気に悪くなるということがありません。
経営者の方が業務内容や労働時間をきちんと把握することで、会社が必要以上に支払っている経費を見直すことができるようになります。
(具体的な方法は多数ございますので、セミナーで詳しくお話しいたします。)
また、就業規則を見直すことで、助成金を受給される企業も数多くいらっしゃいます。助成金は就業規則が関係する部分が非常に多いため、就業規則を整備していないだけで、助成金が受給できなかったというケースが多々あります。
その他、就業規則整備が会社の財務状況に与えるメリットは、直接的なものだけではありません。
(2)のように、自社に合った就業規則や経営理念を反映させた就業規則を作成することで、従業員のモチベーションまで変えてしまい、その結果財務面にも影響を与えるという、直接的ではない理由も考えられます。実際に就業規則を自社に合った形で整備している企業は、従業員の働く意欲も違います。
最後に、(3)は、経営者の方の考え方についてです。
就業規則の作成や見直しは、非常に手間がかかることです。就業規則の必要性を感じていながら、日々のお仕事がお忙しいため、後回しにされていらっしゃる経営者は多くいらっしゃいます。
そのため、問題が起きてから初めて、規程整備に着手されるのです。
しかし、手間やお金がかかることを承知の上で、「会社を良くしたい」という思いのもと、 真っ先に就業規則の整備に取り掛かる経営者もいらっしゃいます。
このようなマインドをお持ちの経営者は、財務対策においても、何事も後回しにすることなく、いいことはすぐに取り入れていらっしゃる方が多いのです。
このような理由から、就業規則を自社に合った形で作成している企業は、財務内容もいい企業が多いのです。
一度会社の就業規則を見直してみたらいかがでしょうか。
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